こんにちは!赤羽です。
レンタルサロンsimple(三鷹・阿佐ヶ谷)と上井草すまいる鍼灸整骨院を運営している鍼灸師・柔整師です。
このブログは治療家(鍼灸師・柔整師・あマ指師・整体師等)が成功するための情報を発信しています。
私が10年前に独立した時に「知っておきたかった!」「知らなくて損した・・・」という情報を包み隠さず出しています。
専門用語は少なくしています。
ここでしっかり基礎知識を付けて、一緒に成功に近づいていきましょう!
- ムダは減らしたほうが良いと思いませんか?
- ムダに思えることにも実は意外な意味があるかもしれません。
今回のブログではムダに見えるけど、実は大切なものを紹介していきます。
専門用語をなるべく使っていないので、気軽に読める内容です。
今回のブログはこんな人にオススメ!
- ムダをなくすことが好きな人
- ムダをなくしすぎて窮屈な気がする人
- なぜかいつも時間がない人
- もう少し余裕が欲しい人
それでは早速いきましょう!
いつも満室の救急病院
ミズーリ州にあるセント・ジョンズ地域医療センターという救急病院がありました。
この病院には常に多くの患者が来院し、32室ある手術室は常に空きがなく予約いっぱいフル稼働していました。
手術室は毎日毎日満室。
しかし救急病院なので、当然急患による緊急手術も入ってきます。
緊急手術で手術室を使用しなくてはいけないので、先に予定していた手術を急にずらさなくてはならない事もしばしば。
という事が日常的に発生していました。
その結果、
- 手術が深夜に行わなくてはいけない
- 医師は簡単な手術のために何時間も待機しなくてはならない
というような事もしばしばありました。
こんな状況では、医師もスタッフも毎日の残業で疲労困憊です。
あなたなら、どういう選択をしますか?
- 手術室を増やす?
- スタッフを増やす?
- もっと働かせる?
- あきらめる?
使わない手術室を一つ用意する
その状況を見て、院長は決断しました。
緊急用に、手術室を常に一つ空けておこう!
つまり、1つの手術室を常に空室にしておく事を決めました。
??
スタッフはみんな困惑しました。
32室の手術室は常に予約いっぱいで足りない位なのに、
そこから1室減らすなんて何考えてるの?
と、当初は反対意見がでまくりでした。
まあそうなりますよね。
「手術室が足りない」って言っているのに、一室減らすのですから。
うちの院長は全然わかってない!!
って言いたくなりますね。
空室を作った結果
院長の決断から1ヵ月経過、病院はどうなったでしょうか?
意外な効果が出てました。
今まで緊急手術が入る事によってリスケジュール・待機・再準備が必要になり、手術室がとても非効率的に利用されていた。
しかし、一つの緊急用手術室を用意した事によって、その他の全ての手術室が効率的に活用されるようになったのです。
更に手術室が予定通り活用されることで、医師やスタッフたちの生産性が格段に上がることになりました。
結果として、病院は手術件数を5%以上増やすことに成功し、15時以降の手術は45%減少しました。
その後もセント・ジョンズ地域医療センターは、手術件数を毎年10%前後増やすことに成功し、売り上げも増えたそうです。
そして、更に!!
医療スタッフのモチベーションも上がり、人間関係も向上したそうです。
職場環境も良くなったんですね。
スラックとは遊び・余裕
一見ムダの様に見えるこの「緊急手術室」のようなものをスラックと言います。
スラックとはロープなどのたるみの事です。
日本語で言うと「遊び」「余裕」ですね。
限られた資源(お金・時間)をムダなく活用をしようとして、ビッチリ・キツキツに計画して
で、結局上手くいかなかった事ありませんか?
こんな整骨院・治療院もよく見ます。
- 繁盛してきたからスタッフを増やした。
- 増えたスタッフ分のベッドも増やした。
- 結果として売り上げも上がった。
- けど時間が経過したら、院内が窮屈すぎて患者さんから不満が出た。
- 仕事がしにくいというスタッフの意見も増えてきた。
- 最終的には、患者さんの不満とスタッフのモチベーション低下で売り上げが下がってしまった。
けっこうよくある光景です。
飲食店でも席を増やし過ぎてしまい、中は空いているのに外から見たら満席で、お客さんが入ってこないなんて事も・・・
その状況でも、
頑張ればできる!
やれる!やれる!!やれる!!!
気持ちで乗り越えよう!!!!
なんてブラックな所ありませんか?
もしかしたらあなたの職場がそうじゃありませんか?
そんな状況では、日々の業務をこなすのに精一杯で、効果的な手段は出てきません。
新しい挑戦をしようとも思いません。
想定外に対応するためのスラック
どんな仕事でも想定外の事はいつか発生します。
想定外は起こるんです。
想定外は起こるものだと想定しておく事が大切です!
想定できないから想定外で、想定できているなら想定内だろ!!
という意見はもちろんその通りです。
だから、
想定外が起こると想定し、想定外の事に対応するための時間・場所・ツールを用意しておく事が必要なのです。
それがスラックです。
まとめ
長くなってしまいましたが、簡単にまとめると余裕がないと上手くいかないってことですね。
個人にも組織にもこのスラックが必要なのです。
適度な余裕・遊びを入れて、長期的に成長し続けられる治療家でいましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
レンタルサロンを運営しています。
最高の施術場所をお探しの方はぜひご利用ください。
参考資料
センティル・ムッライナタン、エルター・シャフィール著 「いつも『時間がない』あなたに:欠乏の行動経済学」
大竹文雄 医療現場の行動経済学 すれ違う医者と患者
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