こんにちは赤羽です。
上井草すまいる鍼灸整骨院とレンタルサロンsimpleを経営しています。
このブログでは、治療家(鍼灸師・柔整師・あマ指師・PT・OT・整体師など)の収入アップや独立開業に役立つ内容を発信しています。
私は鍼灸師・柔整師になる前は日本マクドナルド株式会社の社員でした。
マクドナルドにはアルバイト時代を含めて16年在籍していたので、私の中にはマクドナルド式経営術がとことん染み付いています。
私の16年のマクドナルド人生で学んだ、経営術や集客、売上アップ、ホスピタリティなどをこのブログでどんどん紹介していきます。
それでは早速始めましょう!
マクドナルドは「大手の戦い方」
ここまで9回にわたって、マクドナルド式経営を紹介してきました。
今回はシリーズの最終回です。
最後に、いちばん大事なことをお伝えします。
それは「マクドナルドのやり方を、そのまま真似してはいけない」ということです。
マクドナルドは、全国に約3,000店を持つ大企業です。
- テレビCM
- アプリ開発
- 全国キャンペーン
- 低価格戦略
どれも圧倒的な資金力と店舗数があるからできることです。
もしあなたがマクドナルドと全く同じマーケティングをしようと思っても、できるわけがありません。
マクドナルドの1年間の売上は約8000億円、広告費だけでも約80億円です。
この金額です。マネできるわけがありませんね。
マクドナルドは巨大戦艦、私たち個人治療家は小さな手漕ぎボートのようなものです。
同じ海に出ても、同じ戦い方ができるはずがありません。
大事なのは、戦うことではなく、戦い方を変えることです。
小さな院が大手の真似をすると負ける
例えば大手の治療院が新規店舗を次々に出店し、安売り戦略をはじめたとします。
その戦略をマネして、あなたが値下げをしたらどうなるでしょうか。
確かに一時的に患者さんは増えるかもしれません。でも続けることはできません。
1年くらいなら頑張れるかもしれませんが、長く続けることはできないでしょう。
スタッフがたくさんいる治療院なら次々に患者さん・お客さんを回して、安くてもどんどん数をこなして、利益を出し続けることはできます。
個人の治療院や小さい治療院では不可能ですよね。
大手には大手の戦い方があり、小さな治療院(個人)には小さな治療院(個人)の戦い方があります。
低価格戦略は大手の手法です。
個人が低価格戦略を真似しては絶対にいけません。
値下げをすれば、忙しくなるのに収入は増えず自滅していくというのが、よくあることです。
私は開業してからほぼ毎年のように値上げをし、大手とは全く違う手法を取り続けることを意識してきました。
大手と同じ土俵で戦わなかったからこそ、今があると思っています。
手法ではなく「なぜ」を抜き出す
では、マクドナルドから学べることはないのか。
もちろん、そんなことはありません。
大事なのは、手法をそのまま使うのではなく、「なぜそうするのか」という考え方を抜き出すことです。
これを「抽象化」といいます。
目の前の具体的な物事を抽象化して、それを別の具体的なものに落とし込む。
これができると世の中のあらゆる物事を自分のことに役立てることができます。
具体と抽象についてはまたあらためて書きますが、詳しく知りたい方はこちらの書籍がオススメです。

大手の手法を抽象化し、小さな治療院用に変換し、具体化して使うのです。
マクドナルドの戦略を治療院に活かす
同じようにマクドナルドの戦略も抽象化して、治療院用に組み直すことができます。
これまでのシリーズを、この形で振り返ってみます。
超簡単に要点だけをまとめていますので、気になる方はリンク先をご覧ください。
①一等地出店は真似するな。元マック社員が教える、低リスクな開業の始め方
マクドナルド:銀座三越の1階という一等地に1号店をつくった。出店準備は2号店でしていた。
抽象化:準備を徹底して、最高の立地に出店する。
治療院では:小さな治療院の最高の出店先は一等地ではなく、小さな町。開業前にレンタルサロンで準備を整えておく。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす①】一等地出店は真似するな。元マック社員が教える、低リスクな開業の始め方

②ドナルドにしたのは、正しさよりも伝わることを優先したから。
マクドナルド:「マクド・ナルド」の3・3のリズムで覚えやすくした。
抽象化:覚えやすくして、選んでもらう。
治療院では:院名やメニュー名を、言いやすく覚えやすいものにする
【マクドナルド式経営を治療院に活かす②】ドナルドにしたのは、正しさよりも伝わることを優先したから。

③ハッピーセットはなぜ安い?「子どもが親を連れてくる」戦略を治療院に
マクドナルド:ハッピーセットで子どもの頃から通ってもらい、一生のお客様になってもらう。
抽象化:子供が親を連れてくる。今だけを見ず、未来のお客様を育てる。
治療院では:子供が来たくなる院にする。子供が来院すれば、親も来る。家族ぐるみのお付き合いは、小さな院の方がつくりやすい。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす③】ハッピーセットはなぜ安い?「子どもが親を連れてくる」戦略を治療院に

④安さで選ばれる治療院は生き残れない。「78対22の法則」から考える価格戦略
マクドナルド:世の中は78対22でできているという藤田田さんの考え方。
抽象化:すべての人を狙わず、売上の多くを生む一部の人に集中する。
治療院では:安さで多くの人を集めるのではなく、価値をわかってくれる人に適正な価格で選ばれる。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす④】安さで選ばれる治療院は生き残れない。「78対22の法則」から考える価格戦略

⑤「清潔だから行く」はない。QSC+Vで考える、患者さんが通う理由
マクドナルド:美味しさ(Q)、良い接客(S)、清潔さ(C)で価値(V)を生み、顧客満足度を上げる。
抽象化:Qは品質、Sは良いサービス、Cは清潔さというのは、どの業種にも使える。
治療院では:高い技術と知識、安心できる対応、きれいな院にして、患者さんに健康という価値を提供する。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす⑤】「清潔だから行く」はない。QSC+Vで考える、患者さんが通う理由

⑥腕はいいのにリピートされない治療家に足りない「準備」と「評価」
マクドナルド:「準備・提示・実行・評価」の4段階で、何万人ものクルーを育てる。
抽象化:人にものごとを伝えるには効果的な順番がある。
治療院では:スタッフ教育だけでなく、患者さんとの信頼関係構築に使える。準備:問診、提示:施術の説明、実行:施術、評価:クロージングとして活用する。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす⑥】腕はいいのにリピートされない治療家に足りない「準備」と「評価」

⑦「自分がしてほしいことを相手にする」は押し付けかも?ゴールデンルールとプラチナルール
マクドナルド:「自分がしてもらいたいことを相手にする」「相手がしてもらいたいことを相手にする」という二つのルールをマネージャー教育の最初のカリキュラムで教える。
抽象化:自分の感覚だけに頼らず、顧客視点も大切にして物事を見る。
治療院では:一人ひとりの好みに合わせて対応する。個人だからこそ個別対応がしやすい。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす⑦】「自分がしてほしいことを相手にする」は押し付けかも?ゴールデンルールとプラチナルール

⑧アンケートを信じたら失敗した「サラダ」の話
マクドナルド:大規模な調査をして、全店に新商品を導入したが売れなかった。
抽象化:お客様の言葉より、行動を見る。
治療院では:顧客の言葉に惑わされず、実際の顧客の行動をしっかり調べて対策する。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす⑧】アンケートを信じたら失敗した「サラダ」の話

⑨立地がすべて!大きな駅より「人が通る道」を選べ
マクドナルド:出店場所を正しく調査することで、密集して出店しても売上を上げられる。
抽象化:地図上のデータだけでなく、実際の人の流れをつかむ。
治療院では:地図には現れない生活動線を把握して、出店先を選ぶ。
【マクドナルド式経営を治療院に活かす⑨】立地がすべて!大きな駅より「人が通る道」を選べ

小さな治療院にしかない強み
私の社会人経験は、ほぼマクドナルドだけです。
それでも鍼灸師・柔整師の資格を同時に取り、整骨院グループでは1年で院長になり、資格を取ってから3年で開業しました。
開業後は、ワンオペの治療院を続けながら、レンタルサロンも始めました。
どれもマクドナルドで学んだことを抽象化して、自分の規模に合わせて組み直してきたからできたことです。
そして組み直してみると、小さな治療院のほうが有利なことも見えてきます。
・決断が速い。良いと思ったことを、今すぐ始められる。
・一人ひとりの患者さんを覚え、個別対応できる。
・経験豊富な院長が毎日現場に立ち、あらゆる変化に直接気づける。
現場でなにかに気づき、改善するべきことがあった場合、大手はマニュアルや仕組みを作るための会議を行い、決定事項を各店に伝達し、スタッフに教育する必要があります。
しかし小さな治療院は、院長自身がその場で決定し、実行し続けることができます。
これは、大手には真似できない強みです。
まとめ
- マクドナルドは大手の戦い方。そのまま真似すると負ける
- 特に値下げは、小さな治療院が最もやってはいけない戦い方
- 手法ではなく「なぜそうするのか」を抜き出す(抽象化)
- 抜き出した考え方を、自分の院の規模に合わせて組み直す
- 決断の速さと、一人ひとりとの距離の近さは、小さな院の武器
16年間マクドナルドで学んだことは、今も私の治療院経営の土台になっています。
ただ、それはマクドナルドのやり方をそのまま持ち込んだからではありません。
自分の院に合う形に組み直してきたからです。
もちろんこれはマクドナルドでの経験に限りません。
本で読んだこと、ネットで見たこと、他の業種で見たこと、患者さんとの会話。
あらゆることを抽象化して自分の院に落とし込めば、学びのヒントは身の回りにいくらでもあります。
全10回のシリーズ、最後まで読んでいただきありがとうございました。
このシリーズが、あなたの治療院を少しでも良くするヒントになればうれしいです。
ここでは書けないことなどは、noteにまとめていきます。
noteは準備中ですが、具体的な売上の話やちょっと過激な話なども書いていくので、お楽しみに。


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